2019年1月12日12月FOMC議事録 FOMC議事要旨と12月のパウエル議長会見、際立つトーンの違い

9日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が市場に安心感をもたらす内容だったことで、投資家の間に新たな疑問が浮上した。それは、昨年12月19日の会合後の声明やパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見とはトーンの違いが大きかったためだ。

米金融当局は12月19日のFOMC声明で、政策金利の「幾分かのさらなる漸進的な引き上げ」が見込まれるとし、パウエル議長の会見も株価の大幅下落やボラティリティーの高まりを重視していないと受け止められたことで、9月終わり以降既に約13%下げていた株価は同日1.5%下落した。

元FRBエコノミストで、現在はコーナーストーン・マクロのパートナーであるロベルト・ペルリ氏はパウエル議長の会見について、「もっと別のやり方があったのではないか」と振り返る。

ペルリ氏は、パウエル議長が記者会見の最初に、低インフレの下で「FOMCは先行き辛抱強くいられる」と述べていた点に言及。「彼はこの部分を何回も繰り返すべきだったが、そうしなかった。市場が緊張状態にある場合、繰り返すことが役に立つ」と語った。

連邦準備制度のバランスシート縮小の進め方について、パウエル議長が「自動操縦」と述べたことも、ペルリ氏の目には市場が耳にしたくなかった頑固な姿勢を印象付けるもので、もう一つのしくじりだったと映る。

だが、パウエル議長だけを責めるわけにはいかないだろう。金融当局としては、市場のボラティリティーにすぐさま政策変更で対応するかのようなそぶりは避ける配慮が必要だ。利上げを休止するようトランプ大統領から圧力を受けていた議長にとって、「あまりにも速く、過度にハト派的なメッセージを発したくないとの意識も働いたのではないか」とペルリ氏は推測する。

一方、FRBで金融政策局長を務めた経歴を持ち、今はスタンディッシュ・メロン・アセット・マネジメントのチーフエコノミストであるビンセント・ラインハート氏は、先月のパウエル議長の会見とFOMC議事要旨とのトーンの相違について別の説明ができるのではないかと考える。

ラインハート氏は、12月19日の声明や議長会見に対する市場の否定的な反応に対応するような形で金融当局者が議事要旨を取りまとめた可能性があると推理。「パウエル議長は会見の冒頭発言と質疑応答でFOMCの認識を正確に伝えたが、あまり歓迎されなかった。その後、議長がもっと強調しておくべきだったと残念に思った部分をもっと気配りして強調することにしたのではないか」と論じた。

(続く:全文はBloombergニュースサイトで)

出所:Bloombergニュース

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 (ランダムウォーク「N」)

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