2019年1月7日オニールの底入れ判定基準をあてはめる

鈴木一之です。年末年始に9連休をとって、本日から仕事初めというところも多かったのではないでしょうか。ラジオNIKKEIに向かう途中の新橋界隈は、午前中から社を上げて昼飲みの居酒屋に繰り出す方々を大勢見かけました。うらやましいですね。

株式市場は大きく反発しました。金曜日の米国市場の劇的な切り返しをストレートに反映しています。アジア各国が意外と下げないということも影響しているように感じられます。

東京株式市場は全面高です。ファナック6954やキーエンス6861、村田製作所6981に弱さが目立ちますが、それ以外は真空地帯を急反発しています。

ウィリアム・オニールは「株価の大底入れの時期は誰にもわからない」と断言しています。テクニカル的にも、日柄研究でも、いつどのタイミングで底入れするかを事前に察知するのは不可能だ、という立場を貫いていました。

オニールほどの相場名人でも、底入れの時期を探るのは至難の技ということです。そのオニールが底入れのシグナルとしてひとつ述べていることは、「長期にわたる下落ののちに、1週間以内で3%近い上昇が2度続けて起こったとき、株価は底入れと判断できる」という基準を設けています。

驚くべきことに現在の東京株式市場では、それにほぼ等しい状況が訪れています。景気敏感株と言われる化学、機械株の中には、大納会と大発会をはさんで、間を明けて2度にわたり大幅な上昇が起こりました。

具体的に見た方が早いのですが、旭化成3407、デンカ4061、三井化学4183、宇部興産4208、三菱ガス化学4182、関東電化4047、など主だった銘柄が立ち合い日数ベースで、オニールの底入れ基準にかなうような値動きを示しています。

機械セクターでも同様です。これをもってして株価の底入れ反転と判断してよいのでしょうか。

即断できない理由のひとつが、今のマーケットはあまりに株価が跳ねやすくなっているという点です。ある時は寄り付きから全銘柄が売り気配で急落して始まり、またある時は寄付きから全面的に買い気配で急騰して始まる、という値動きを繰り返しています。

以前なら何週間にもわたって起こった価格の変動幅が、最近では1日から3日くらいでそれくらいの値動きを完了してしまいます。それだけ日々の変動率(%)が大きくなっています。

ごく短い期間で大幅高が2度訪れたら底入れを確認、というオニールの大底基準をあてはめるのが危険なほどの、短期的な値動きの激しさが頻繁に起こっているというのが現状なのですが、だからといって値動きが激しいからという理由だけで、今のような動きが底入れの兆しではないと否定することもむずかしい状況です。

(1)パウエル議長の金融政策における手腕への不信感がもはや完全に払拭されたのか、(2)アップルに続く企業業績のダウンサイドリスクは考慮しなくてよいのか、(3)米国、中国、日本に対する景気の先行きへの警戒心は消えたのか、以上のような3つの疑問点はまだ解消したとは言い切れません。

もう少し様子を見る必要があります。落ちてくるナイフを素手でつかむには1度目は成功しました。次はリバウンドの持続性を確かめることが必要です。

ただしマザーズはしっかりしています。新規公開直後の小型企業は、公開時点のマーケットが軟調だったために過熱感がありません。その分だけ上値余地が広がっています。

それは東証1部の内需関連株にもあてはまります。さらに同じ観点から、ソフトバンク(子会社)9434の動きも気になってまいります。

以上

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